【緊急解説…！！】平屋＝いい家ってウソ？ホント？｜名古屋の工務店

一級建築士のひとりごと

2023/04/16

【緊急解説…！！】平屋＝いい家ってウソ？ホント？

設計リーダーの森井です。

最近お客様の希望で平屋建てにしたいとよく聞きます。子供の体験や、おばあさんの家や田舎の親戚の家の暮らしを大人になってからいいなと思う人が多くなった。また田舎暮らしの雑誌、平屋建ての素敵な暮らしぶりを紹介する本なども増えて、最近の平屋人気があるのかなと思います。50年くらい前の家は平屋で考えることが基本だったと思います。トイレは汲み取り、浴室もユニットバスは普及してなかった。キッチンなども排水などのリスクがあり1階の方が都合よかったわけです。

平屋の良いところを上げてみます。

老後を見据えた住まいとして

平屋の住宅は、1階にすべての生活空間がまとまっているため、高齢になっても転倒や階段昇降の心配がなく、長く安心して暮らせるというメリットがあります。

シンプルで美しいデザイン

平屋の住宅は、建物が一階建てであるため、単純明快なデザインが可能です。

また、庭と建物が一体となるような設計もしやすいため、自然と調和した美しい住まいを実現できます。

フレキシブルな空間利用が可能

平屋の住宅は、階段がないため広い空間が確保できます。

そのため、フレキシブルな空間利用が可能で、柔軟にレイアウトを変えたり、家族のライフスタイルに合わせたリノベーションを行ったりすることができます。

快適性が高い

平屋の住まいは、室内の温度差が少なく、エアコンの冷暖房効率が高いため、省エネにもなります。

また、窓が広く、風通しも良いため、自然の風を取り込んで快適に過ごすことができます。

メンテナンスが容易

平屋の住まいは、屋根や外壁のメンテナンスが容易です。

また、1階にすべての生活空間がまとまっているため、掃除や片付けも簡単に行えます。

住み心地が良い

平屋の住まいは、自然と調和したデザインがしやすく、庭と家の一体感を感じることができます。

そのため、自然の中で心地よい暮らしを実現することができます。

小さな家族にはちょうど良い

平屋住宅は、一般的に建物面積が小さく、家族が少ない場合にはちょうどよいサイズとなります。

また、広いスペースがないため、家族が一緒に過ごす時間が増え、家族のコミュニケーションが深まることも期待できます。

耐震性は有利

上階は無く屋根荷重だけなので軽くなり耐震性は有利になります。

屋根の面積が大きい

屋根の面積が大きいと太陽光発電のパネルが多く設置できます。

平屋の注意するところ

コストアップ

2階建ての同じ面積で比較するとコストアップになります。

日射しや風通しに注意

平屋建ては、窓や出入り口が多く、日射しや風通しも良いというメリットがありますが、その分、直射日光や風の強さによる室内の温度上昇や不快感につながることもあります。

中廊下など真ん中の部屋は暗くなり、風が通りにくくなります。

トイレや洗面所の位置に注意

平屋建ては、1階にすべての生活空間がまとまっているため、トイレや洗面所などの水回りがリビングルームなどの居室に近接している場合があります。

そのため、音や臭いが気になることがあります。

プライバシーを確保できるように、位置や配置を考慮する必要があります。

防犯に注意

平屋建ては、1階にすべての生活空間がまとまっているため、侵入者にとっては容易に侵入できるというリスクがあります。

防犯対策として、セキュリティシステムの設置や、外部からの目隠しになる植栽などを考慮します。

敷地に余白が必要

敷地いっぱいの平屋建てをたてると日や風が入りにくいので庭を造り敷地に余裕が必要になります。

建物の隣地境界線に注意

平屋建ては建物の高さが低いため、隣地境界に近い場合、周囲からの視線を気にする必要があります。

居室の隔たりが少ない

平屋建ては一階にすべての部屋があるため、居室の隔たりが少なく、プライバシーの確保が難しい場合があります。

平屋建ての需要は、今後も増加すると思います。高齢化社会に伴い、バリアフリーで身体に負担のかからない住宅が求められていることや、地震などの災害に強い住宅が求められていること、そして、自然環境に配慮した省エネルギー住宅が求められていることなどから、平屋建て住宅を希望される人は増えるでしょう。また、若年層でも「シンプルライフ」の価値観が広まり、必要最低限のスペースで過ごすことが求められるようになってきています。そのため、小さな平屋建て住宅や「ミニマムな平屋」など、コンパクトな住宅は必ず増えます。コンパクトにすると収納が少なくなるので平屋+LOFTが私のおすすめです。