2022/07/24
経年後も飽きのこない家を【森井部長へインタビュー〈後編〉】
こんにちは。
ライターTです。
設計の森井部長へのインタビュー後編をお届けします。
コスモホームの家に一歩入ると「なんだか心地良い」、その設計の仕組みのようなものを(建築に詳しいわけでなくても)理解してみたいという視点を含め、コスモホームの家の設計について詳しく伺いました。どうぞご覧ください。
体がなじむ、飽きのこない家
——(今までのお話の続き)家を建てるお客様の、暮らしに沿う家にするかたちなんですね。
森井:そうですね。だけど僕らプロなので、基本的に住まいってこういうかたち、こういうのが良いんじゃないかっていう大枠はある。けれど、暮らし方はそれぞれ違うと思うので。
僕が住んでみたいなあとか、かっこいいなあと思う家じゃないものはつくれないので、そのような考え方や価値観の家にはなってきていると思います。住みたくないけどお客さんがそう言うからそうしようっていうのはあんまりないかな。
——言葉では難しいと思うのですが、森井部長が「いいなあ」と思われるのはどのようなことですか?
森井:いいなあって思うのは、一番は、飽きがこないっていうか。長く住むわけじゃないですか。あんまりトレンド取り入れると、ずっと流行っているならいいけれど、ブームなんかが過ぎるとね、古さっていうのがでてきて。デザインとかね。
本質的な、自分がいくつになっても使える、納得できる、シンプルな考え方のもののほうが家って良いんじゃないかなと思う。店舗などであれば何年に一回など改装できたり、家のクロスやインテリアは模様替えができるけれど、家自体は古いデザインというかたちにならない、飽きがこない家が良いなと思うな。
施工事例より
森井:例えばさ、20年位前にツーバイフォーが流行って、輸入住宅ってすごい流行ったんですよ。カナダ、北米の外観スタイルや部材を輸入して建てると。だけどね、やっぱり今定着していない。海外の人の生活スタイルっていうのは、靴をはいて入ってきたり、シャワーだったりさ。(日本は)靴脱ぐ。お風呂つかる。そういうこと考えるとね、受け入れられないものもあったり、本物じゃない(うわべの)デザインの家は、やっぱり飽きられるよね。
だけど今の若い人に、例えば50年前くらいに建てられた、和風のね、古民家みたいな家があったら、
——おばあちゃんちみたいな。
森井:うん、なんかレトロな感覚で、リフォームしながら、若いときに住んで、いいなあと思う人もいると思うんですよね。飽きない、日本の風土に合ったような暮らしができるかたちで、町並みも壊していないし。そういうのって、古いものでも良い意味の古さで、古くてダサいっていう感じのものじゃないものなら、若い人も受け入れられるんですよ。
——確かに昔の日本家屋は経年的な古さは感じるけれど、ダサいっていう感覚にはならないですね。
森井:ならないでしょ。古いのが悪いわけじゃなくて。
話ずれちゃうけど、家って、早く建て直しがある。家は手入れしたら今の住宅なら70年、80年ってもつと思うんですよ。だけど今の住宅は40年、50年で壊される。それはどういうことかって言うと、デザインが、子どもが嫌なのよ。親がつくった家で、親は思い入れがあるけれど、子どもは、設備とかは耐久性も影響はあるけれど、デザインが古い感じがして、古い家は嫌だって言い、じゃあ建て直そうっていうケースが多い。
だけど40年、50年前の、大工さんのつくった今から思うとレトロな家だったら、なんだかリフォームして住んでもいいかなって。
——それはそうですね。
森井:だから古くてもダサくない、古くても良いもの。やっぱり今は若い人もかっこいいとかダサいとかそこは敏感じゃない。僕が大事にしたいのは何年経ってもダサい古さになる要素を使わずにできるといいかなという。単純明確な何か。ごちょごちょ付けない。
——森井部長がお考えになるコスモホームのダサくならない要素はどういうところですか?
森井:(屋根の)形が、切妻ですよね。三角形の屋根、(内側は)小屋裏も使っているんだけど、和風でもない洋風でもない素材を選んでいます。屋根のほかに、家全体の壁もデザインも。どちらかというと、天井高を低めにしたり、照明をちょっと低めにしたりしているので、和の雰囲気は強いかもしれないですね。直線とかさ。垂直、水平とか、そういうものが建物の中に強調されているからさ。洋風だと 曲線、窓や、(家具などの)脚が猫足だったり、
——なるほど!海外のお風呂に猫足バスタブありますね。
森井:そうそう。(コスモホームは)そういうのを選んでいないじゃない。だけど そういうの(洋風の丸い要素)でいくなら全部そういうのでいったほうが(良い)。
——なるほど。コスモホームは直線的な要素が
森井:多い。それが良いというわけではないけれど、なんとなくうちが合わせやすい。最終的にはお客様がそこに住んでくわけだから(住みやすいことが大事)。お客様がこう、アレンジして。飽きない家じゃないといかんし。
——日本の家屋っていうのは、そういった直線的な要素の家が多いのですか?
森井:和室なんかそうだよね。床の間とか。
——天井高など体が無意識に感じるものは、日本の要素が多いんですね。
森井:いろいろな、そこに住まうお客様に合うんじゃないかなって。そればっかりじゃなく、僕がコスモホームの家をつくっててこういう感じになってるなっていうのはありますが。お客様が望まれたらそこは変える場合もあります。最終的にはお客様が望んでみえる家で、それで喜んでもらって、コスモホームで建ててよかった、コスモホームの人と出会えてよかった、そういうことを思ってくれる仕事ができるっていうことが目標ですよね。
そのためには天井ちょっと高めの、こういう生活がしたくてっていうことだったら、当然合ったものは提案しないとね。なんかさ、グランドピアノ置きたい、そこでピアノ教室やりたいですって言ってさ、そこで天井高2mって言ったらちょっとさ、苦しいでしょ(笑)。もうちょっとこう、ホール状にさ。暮らしや要望によってそこは変わります。
(終)
***
インタビューのなかで、僕はやりたいことを職業にできているラッキーな人なんでとおっしゃっていたのがとても印象的でした。
日本に暮らす、それぞれの人に合った快適な暮らし。それを家というかたちでつくりだすプロでいらっしゃるんだなぁとお話を伺っていて強く肌で感じました。
森井部長、お忙しいところ貴重なお話をありがとうございました!
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