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2009/03/12

5分で分かる土地の見方Part2

初心者向けの土地の見方シリーズ、パート2です。

前回、良さそうな土地なのにしばらく買い手が付いていなかった、
というお話をしました。
もちろん、値段や立地などいくつものファクターがあるでしょう。
宣伝不足だったのかも知れません。

おそらくだれもが最大のネックに挙げることは何か。

それは「小さい建物しか建てられない土地」だから。

part2-1.jpg

いえ、正確には「小さい建物しか建てられない、とだれもが思いこんでいる土地」、
だから。

この場所はけんぺい率が30%、容積率が50%という土地なのでした。

 

「けんぺい率」。

土地探しをされたことのない初心者の方にはなじみのない言葉です。

とってもおおざっぱに言うと。
土地の広さに対して、どれだけの割合で「1階部分」
(柱に支えられた屋根がどれだけはみ出してるかなど、
正確にはいろんな条件がありますが)

の面積を確保できるか、ということです。

ここは土地の面積が約64坪。
その30%で1階部分は19.2坪までの家、ということになります。

で、容積率。

またおおざっぱに言うと、1階、2階などすべての床の広さ(玄関含む)は
土地面積の50%まで。

で、64坪の50%で32坪まで、ということになります。

一般的に「1階2階合わせて、40坪くらい欲しいよねー」
という感覚はありませんか?
その感覚から考えると、総床面積32坪なんて随分小さな家しか建てられない
と感じられますね。

この土地を見たお客様も、周囲からずいぶん「ちっさい家でいいの?」と言われたそうです。

 

この30%・50%について考えてみます。

この数値は各自治体の都市計画課などで決めています。
まず大胆な言い方を敢えてすると、

「両方の数値が低ければ低いほど、周辺環境が良い」という傾向があります。
閑静な住宅街、といわれるところは50%・100%とか、40%・80%とか。

けんぺい・容積の数値が低いところは、土地に建物を余裕をもって配置をしましょう、
というエリアでもあるのです。
別荘地なんて20%・40%はざらです。
建物以外に庭木を植えたり、芝生にしたりするのを促す都市計画上の数値でも
あるわけです。

30%・50%の土地にどう家を建てるのか。

コスモの家はあまり細かく仕切りのない家です。
特に廊下をやめると、床面積を有効に使えます。

前述の床面積は最大で32坪というスペース。
仮にマンションと比べてみましょう。
「広いなー」と言われるマンションは80平米以上です。
でも、80平米なんて24坪ちょっとに過ぎません。
親子4人、そのマンションで充分暮らせるだけのスペースはあるのです。
32坪が狭いはずがないのです。

昨日だって、うちのたった10畳(5坪)のリビングを掃除するのに
子どもが散らかしたおもちゃを片付け、洗濯物をたたみ、机の上のDMなどを整理し…、
なんてやっていたらあっという間に夕方になって、あんたいつまで掃除してるのよ、
晩ごはんの支度はまだ?なんてお休みの日にも目いっぱい働いて、ああ、疲れた、
狭い家でよかった、これ以上広かったら……、あれ、何の話でしたっけ。

 

すみません、取り乱しました。

そう、数字の印象と実際の使い勝手はだいぶ違いますよ、というお話をしたいのでした。

逆に、けんぺい率の低い場所は意外と建物を建てるには狙い目である、といえると思います。
では、この場所は間違いなくお買い得なのか。

ここが本当によい場所かどうか決めるのはまだ見なくてはならない部分が
あるのでした。

つづく。

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